三茶WORKの作り方「人」後編〜三茶WORKの人と人の繋げ方
新シリーズ「三茶WORKの作り方」について
先月からスタートした三茶WORKblogのニューシリーズ「三茶WORKの作り方」。これはどんなプロセスに関してもオープンにし、関わる人みんなでその過程を楽しみながら作り上げていくことを大切にしたい!という思いから始まった企画です。
そんな三茶WORKの作り方の特徴の一つが、個性豊かな人を分け隔てなく迎え入れ、みんなの妄想を形にしていこうと運営も会員も境い目なくコミュニティを作っているところです。
というわけで、今回の後編も、共同代表の千田さんに、会員のなるとしさんがインタビューする形式でお届けします!
はい!前編に引き続き、三茶WORKの一番の魅力「人」と「人」がどう繋がっていったのか?どう繋げているのか、といったことを共同代表の千田さんに会員のなるくんが聞く形でお届けしたいと思いますー今日もよろしくお願いします。
早速なんですが、僕ぜひぜひ聞いてみたいことがあって。前回の三茶WORKの作り方「金」編を聞いていたら、この組織って株式会社なのに、誰も社員じゃないというのを聞いて。マジかと。
そしたらこの組織ってどうやって成り立っているのかと。社員であれば雇用形態もはっきりするし、対価の発生とかわかりやすい関係性がありますけど...三茶WORKの場合はどうしているんですか?
えっとね...三茶WORKは一言でいうと...すーんごいふんわりしていますよね!
一部業務委託とかももちろんしているんですけど、さっきしずかさんも言ってたけど、基本的にはみんな自分の本業があって、そこに副業という言い方が正しいかわからないけど片足を突っ込む形でみんな関わってるんですよね。
じゃあ三茶WORK一本で食っていくぜ!ていう人は今の所いないんですね。
まあねー、静香さんは茶やの運営がメインの事業だから、この場で稼いでいるわけだけど。
まあでも、この場所にメインの事業があることと、三茶WORKという組織の中での立ち位置ってまた別なので、三茶WORKの関わり方はなんというか、もう一つの楽しみという感じがありますよね。
なのであわよくばこの場があることで人生がもう少し豊かになったらいいなという思いでやってます。
そうそう。だからみんなこの場でしっかり稼ぎたい!て感じでスタートはしてないんだよね。
へー!なるほど。じゃあこの場があったら暮らしが豊かになるなあとかそういう気持ちが先で、副業で稼ぎたい!とか、認められたい!みたいな思いでやっているわけではないんですね〜個人的にはめちゃくちゃ素敵だなあって思いますね。自分たちの内側から湧き出る思いを共有して、それぞれが自発的に動いてるってすごいことですよね。
金編でも「ティール組織」というキーワードが出てきて、それがもとになってるのかなって思いました。僕も自身の仕事でティール組織みたいな組織を作ろうとしたことがあったんですけど、全然うまくいきませんでした。お金を払っていないが故に、成果が出づらかったりなんだりで。三茶WORKでも何か問題って起きないんですか?
問題ねー。そりゃ起きますよ!ティール組織については三茶WORKではものすごく意識したわけではないんですけど、フラットな組織という点は参考にしています。
メリット・デメリットで言えば、隙間に誰も拾わないボールが落ちるみたいなことはもちろん起こりうるんだけど、お金で関わっているわけではないので、どちらかというとお互いにボールを拾いにいく関係性にはなっていて、結果、なんとなくうまく回っているんですよねー
※注※運営メンバーは原則業務委託かアルバイトで関わっているため、全く対価が発生していないわけではありません。
ティール組織については、そういうフラットな組織を目指すために、あえて意識的に言葉にしたり、トークイベントで関係者の方に来ていただいたこともありましたけど。ちなみに千田さんは、三茶WORKの共同代表でありながら、ここも含めて5社の会社の役員をやってらっしゃるんですよ。他の会社にいる時と、三茶WORKにいる時って何か違ったりしますか??
三茶WORKはですねー、一言で言うと楽ですよね。笑みんなしっかりしてるから!
一般的な会社だと、組織に上下の関係性があって、意思決定のプロセスがしっかり決まっていて、どうしても従来の働き方になっちゃうじゃないですか。それはそれで大事なことだと思うんですけど、三茶WORKってそれぞれ好きなことを好きなようにやっているので、基本ノーマネジメントなんですよ。それがまず楽。
その結果、誰も拾わないボールとかあるんですけど、まあメリット・デメリットの話というか。
そうですね、そういう落ちたままのボールってしばらく置いたまま観察していると、別に拾わなくても問題にならないなってことがわかってくる。
なるほどね。落ちているボールを、おい落ちてるぞって指摘しあうんじゃなくてね。
三茶WORKの運営メンバーはスキルもカバーしているジャンルもみんなちょっとずつ違うから、なんとなく俺の守備範囲かなみたいなことを自発的に選択してボールを拾うことができているのかもね。
まあ一応、コミュマネとか、アートディレクターとか肩書きと共に役割を決めているところはあるけど、ふんわりさせることでその肩書きを持たない人も同じ目線で一緒に考えたりしてるよね。
なるほどー。そのふんわりした感じが、僕が入ってきた時に感じた気楽さかもしれません。
なので、もうちょっと延長線上で言うと、会員さんとの関係性もできればふんわりしていたいなって思いがあるんですよ。
ふむふむ。具体的にこうやって工夫してきた、と言うのはあるんですか?
うんうん。さっき言ったように説明会の時からそのプロセスを会員さんと共有しようってしてきたことでしょ。それから、三茶WORKでは会員さんに株主になってもらっています。経営の根幹に関わって欲しいという気持ちでやっていること。
運営も含めて18人、利用者さんが株主になってるんです。早く株主総会したいですよねー。
じゃあ株主総会も、株主の方だけでなく、利用者さん含めてオープンにしたいとか考えてるんですね?
そうそう。それと、株主総会以外にも、このまちがどんな風になったら面白くなる?ていう三茶の未来を妄想する会議「未来会議」もあるので、そこには誰でもジョインしてもらって一緒にやっていきたいなーとか考えています。
これはやっぱ三茶の良さかなあと思ってて。渋谷では起きえないというか。三茶にある「地縁」がキーワードだと僕は思ってます。三軒茶屋が良くなって言ったらいいよねっていうベースの想いが共有できているから実現しえることなんじゃないですかね。だから自然と、違和感なく一緒にやっていけると思います。
確かに!僕も渋谷も好きですけど「渋谷WORK」て言われたらなんか違和感を感じるかもしれません笑
そうだよね!笑三茶ってなんかちょうどいいんだよねー。すごいかっこつけなわけでもなくね。
なるほどー。三茶WORK…なんか入って良かったなあって改めて思いますね。
そうですね。三茶には三茶WORKができる少し前から住んでいたんですが、三茶WORKの利用は昨年秋から開始しました。できた当初、一度三茶WORKに来たんですが、なんか3Fって他のフロアに比べて流れている空気が違うなあって思ったのを覚えてます。そこで働いている静香さんは社員さんなのかなんなのか。なんかすんごい楽しそうだけど、遊んでいるのか働いているのか。謎だなって感じました。笑
ずっと機嫌いいですよ〜〜〜機嫌悪い時は、お腹すいている時だけですよ。
いやあ、ますますあの場は良くなっていると評判で。3Fはキッチンがあるので、一般のお客様もたくさん来るし、人が出入りすることで場てすごい変わっていくんだなあと実感しています。艶感出てきたんだよね。はなれや4Fとはちょっと違うと思う。
今でも、初めてカレー食べにきた人はラウンジでパソコン開いている人がたくさんいることとか意味わからないと思う。あっちに座ってもいいですか?て聞かれて、あっちはワークスペースなんですって説明するところから始まるんだけど、なかなかない飲食店の形なんですよね。一方で会員さんも食べに来るので、あのカウンターでの出会いってたくさん生まれてて、すごく理想的なまちの交差点を作っている感じはあります。
いやほんとに、僕も一回食べに来ると何かしら出会いがあるんですよね。静香さんが繋げてくれるしね。
いやはや、三茶のパワースポット。作りたいと思ってますから!笑
そこがやっぱ普通のコワーキングじゃないな!て思ったところですね。僕は元々、普通のコワーキングに入る気で説明会に申し込んだので、結構びっくりしました。
まあそうだよね。普通のコワーキングイメージしてこれだと、ちょっとびっくりするよね。
仕事もひとことでは説明がつかない魅力的な働き方の人多くて。そういう人たちと一緒に仕事を作っていきたいっていう気持ちが私たち強くて。それで、とある事業に着手することが決まったんですよね!
そう!そうなの。いい振りですねー。さすがコミュマネ!魅力的な会員さんと仕事をご一緒していきたい!気持ちが根底にあるので、色々とアプローチしていく中で、なんとこのたび、4月から始まる世田谷区の「ハンズオン事業」を受託することが決定しました!
題して「補助金と専門家でサポートするSETA COLOR PROJECT」!
これはですね、三茶WORKとしてやると言うよりは、会員さんみんなで力を使って対象企業を支援し、醸成していくというプロジェクトです。30社対象になります。
このプロジェクトのビジュアルもすっごくかっこいいので、webページもぜひみてほしいですね。
これは世田谷の対象企業を三茶WORKのメンバーさんで各ジャンルのプロフェッショナル達と共に支援するというプロジェクトです。三茶WORKに限らず、世田谷の様々なコワーキングとかとネットワーキングしていくって言うのもチャレンジしたいんだけど、まずここがHUBになろうと。そういう取り組みです。
運営と会員さんと一緒にビジネスの取り組みしたいよね!って言ってたけど、それがこんなふうに叶うとはね。嬉しいですね。世田谷の街をビジネスで良くしていくことができますね。
本当にありがたいことですね。説明会の段階から世田谷区の方も来ていただいていて、一緒に作る段階を見守ってくれているのが大きいんでしょうね。
自分たちの街を良くしていくってところに共感してくれているみたいで。
なんか、、もういい話すぎてよくわからなくなってきました笑笑
確かにさ、いい話すぎてなるくんちょっとモヤっとするでしょ
いやー、しますよ。ほんとかな?!て。トラブル的なことって何かなかったんでしょうか?運営メンバーの間のいざこざとか...
特に共同代表3人て大丈夫?て心配になりますよね。みんな忙しいしさ。
そうですね、今思い出すのは、3人で飲みに行った日の言い争いかな。(もう一人の共同代表の)土屋さんがお酒飲むと熱くなりやすいんで、酒飲んだ上で、ついにおい吉田!!てキレるとかさ。そんなことがあったんだけど、それを聞いている側の女性のお客さんが、わーすてきです〜て拍手起きるみたいな...
まあやっぱ関わり方が濃くなってくるとどうしてもありますよね
ティールみたいな組織を理想としていてもさ、長い社会人人生でみんな植え付けられたものがあるじゃない。人に期待しちゃったりね。だからうまく行かないこともあったけど、それは他人だからうまくいかないことがあっても仕方ないですよね。三茶WORKの場合は、それでも三茶を良くしようって言う想いが共通点であったから、一緒に向かう方向があるから、困ったことがあっても、結局は時間が解決してくれるというか。
みんな対話を諦めない人が多いしね。三茶WORKは色々将棋のコマが揃ってるから、最終的になんとかなるんですよ。ヒデさんみたいなおじさまがいてくれたり。すんごい福耳でね...福耳は関係ないけど...
対話を諦めないってすごくいいですね。とはいえ、お金が発生しないからこそ、おざなりになりやすい部分な気がしますけど、それを支えるのはやっぱ三茶愛なんですかね?
三茶愛っていうとなんか気持ち悪いけど笑 要は文化祭なんじゃないですかね??
ああ、文化祭!確かに文化祭ではお互いに色々言葉を尽くしますよね。大人の青春ですね笑
そんなこんなでいよいよ会員さんも巻き込んで一大プロジェクトに挑戦できることになり、この場が醸成している感があって嬉しい限りですが、これからの三茶WORKの人作り・組織づくりの未来に向けて千田さんが考えていることがあれば聞きたいですね。
未来ねー。未来については正直考えてないですよね笑 こないだもそういう話をしていて、組織がだんだん大きくなってくると、やり方を変えなきゃいけないんだろうか?とか、ちょっと考えたりもしたんだけど、でも今回のこの話を踏まえて、いや、これでいこう!て思いました。色々あると思うけど、今のこの感じを大事にしていきたいなーって。
千田さんにこないだ、未来予想図ってない方がいいよねって言われて、その後よーく考えて、うん、そうだな!て思った。まあ、こうなったらいいなって妄想することは大事だけど、そのために道筋作って歩いて行こうとしても、あんまり面白くない旅になるんですよねー。
一メンバーとしてはその良さを失って欲しくないなって思います。
ティール組織って、生命体って考えられるそうですよ。三茶WORKもこれからどう変化していくかわからない、それこそが面白い生命体ってことですね。だからなんか今偉そうに話しちゃってるけど、これはここでしかなりえないこと。他の場でやろうとしても、その場・そこにいる人によって形はどんどん変わるので、それぞれで楽しめる要素がありますよね。吉田さんが最近よく言う「有機的につながる」ていうアレね。笑
こういうグループがたくさんでできて、グループ同士で繋がってたら面白いですね。なるくんもコーチングで関わる組織でそう言うグループ作っていったらいいんじゃないですかね^^
いやー、熱い想いと、大人の文化祭的な気持ちを共有させてもらって楽しかったです!
この話を知って、一緒に三茶WORK作りに携わりたい!て人がいたら、三茶WORKはいつでもwelcome to join usなので、気軽に茶やに来たり、メッセージをもらえたら嬉しいですよね。そんなふうにして、ますます三茶WORKの人づくりが豊かになっていったらなあと思います!今日はどうもありがとうございました。