インタビュー

増田 健吾

人材系事業会社所属の会社員 /
プロダクトオーナー・チームマネージャ

ITインフラクラウドチームビルド古着人見知り

守りで責任を果たし、攻めの姿勢で
世の中の新しいことに挑戦する

静岡県出身。世田谷歴5年。メーカー系SIerでインフラ系システムエンジニアからキャリアをスタート。そこから自身の未経験領域を求めて、エンタメ系事業会社でのシステム管理やコンサル会社でITコンサルタントを経験。現在は人材系事業会社でプロダクトオーナーおよびマネジメント業務を行っている。とにかく古着が好き。

ITインフラクラウドチームビルド古着人見知り

インタビュー
守りで責任を果たし、攻めの姿勢で
世の中の新しいことに挑戦する
––3CW Member Interview

2021年9月頃に三茶WORKメンバーになった増田さんは、フリーランスが圧倒的に多い「三茶WORKエンジニアーズ※」の中でも珍しく、会社に所属しながら仕事をされています。
数年前にエンジニアリングからマネジメントサイドに移行し、1日の大半はwebミーティングに費やしながらチームを育て、チームだからできることに注力しているそうです。

「僕は大学では電気工学を学んでいましたが、電気工学というとどうしても作業着を着て、エンジニアリングをする仕事が多い。漠然と”スーツを着る仕事に就きたい”と思ったってことと、これからはITの時代が来ると思い、メーカー系SIerのシステムエンジニアとしてキャリアをスタートさせました」

※三茶WORKエンジニアーズ…三茶WORKの運営、会員メンバーで構成されているエンジニア集団。メンバーは現在35名で、フロントエンドエンジニア寄り。各自の担当分野で勉強会や飲み会を開いたり、お互いの仕事について相談しあったりしている。

ーー増田さんというと古着のイメージなので想像がつかないですが、新卒の頃は喜んでスーツを着ていたんですね笑
ちなみに現在35歳で、転職経験は4社目ということですが、どんな風にキャリア形成を選択されてきたんですか?

「基本的に飽き性で、好奇心が強いので興味があると思ったらやらずにはいられない。それに加えて、割と早い段階で悟りを開いたというか…笑 ITのスペシャリストって上には上がいるんだなって。スペシャリストとしてそこに勝つのは無理があるから、僕はゼネラル系のスキルを極めたいと考えました」

新卒ではメーカー系SIerのシステムエンジニアとして、お客さんが欲しいシステムを自分で構築して引き渡すところまでを経験した増田さんはその後、エンタメ系事業会社に転職し「お客さんからシステムを買う側」、さらにコンサル会社でITコンサルとして「事業に対してITで課題解決をすること」を経験し、次々と視点を変えてご自身のスキルを深めてきたそうです。

ーー途中でフリーランスに転向することを考えたことはありますか?

「僕はあえて会社員として働いていくことにこだわりを持っています。会社にいた方が情報を集約された状態でインプットすることができるし、移り変わりの早い世の中のITの潮流を知ることができる。それに、基本的に一人でできることには限界が必ずあるので、会社にいる自分としてはチームとしての生産性を最大化する方に注力したい。そう思っています」

現在お勤めの人材系事業会社に転職されてからは、マネジメントサイドに移行し、入社以来同じチームを率いる仕事に従事されている増田さん。
途中、プロジェクトの山場で3人のメンバーがそれぞれの事情から一気に辞めてしまうなど、辛い出来事もあったそうです。チーム運営をする上で人材流出のリスクは否めないですが、そうした経験も経て、増田さんが工夫しているチームビルディングとは。

「僕はサラリーマンの仕事でできない仕事ってないはずだと思ってるんです。もしやりたくないって言ってる人がいたら、やれないんじゃなくて、やらないだけ。やりたいって思ってもらえるように個々にヒアリングをしながら、それぞれのこれからの意向も汲みながら配置を考えたり、みんなの興味を引くような勉強会を開いたりといったことは頻繁にしています。
そうしながら、スキルセットやマインドをチーム全体で同じくらいのレベルまで仕上げていく。個を尊重することが、誰もが同じスキルで仕事ができるチームづくりに繋がっていったらいいなと思うんです」

ーー会社に所属している時「未来のキャリア」シートを配られていざ書こうとしたら頭を抱えた経験が私にもありますが、マネジャーにヒアリングをしてもらって、興味があることを一緒に勉強することができ、自然とキャリアイメージが作られていくなんて、増田さんがマネジャーの職場だと楽しく働けそうですね。

「僕自身も仕事が大好きで、頭の中の8割は仕事が占めています。仕事は趣味であるべきだと思ってるんです」

ーーその心は。

「楽しいなって思うことってインプットがめちゃくちゃ早いですよね。何よりも最大のパフォーマンスを出せる。だからチームの中でも、楽しい雰囲気を作るのはかなり重要です。そのためにふざけることや、バカなふりをしてアホな質問をしてみることもある。
自ら勉強会を開いたり、みんなの興味がありそうなことを引き出したり、キャリアの意向をヒアリングした上で叶うように配置することも、”仕事は趣味”って言いながら楽しむメンバーが多いチームを作るためです」

楽しそうといえば、増田さんもその一員である「三茶WORKエンジニアーズ」もいつも楽しげな雰囲気で包まれています。増田さんも頻繁にみんなとやりとりしているようですが、三茶WORKエンジニアーズについてどう思われるかお聞きしてみました。

「控えめにいって、三茶WORKのエンジニアーズってすごい人ばかりなんです。かなりレベルが高いし、フリーランスならではだと思うけど、すごく勉強していて、仕事に対してアグレッシブ。会社員だとどうしても落ち着いてしまいがちになるから、とても刺激を受けています」

ーーみんな勉強をたえず続けながら、次の時代のエンジニアリングを担っていけるように必死ですよね。

「NOCODEのようにエンジニアリング専門でなくても、WEBの画面から簡単に開発ができてしまう時代になってきているので、従来のエンジニアの仕事が失われていくと思っています。事業のスピード感、ビッグデータ活用など、ITがなければ成り立たない仕事が増えているから、非エンジニア人材でもITに関わる人が増えていく。

だからエンジニアとしての価値をどう守っていくべきか、と考えた時、三茶WORKエンジニアーズのみんなみたいに”ビジネスの視点を持っている”ってめちゃくちゃ大事だと思います」

ーービジネスサイドからITでどんなものを必要とされるか想像できるってことでしょうか?

「そうですね。三茶WORKエンジニアーズはフロントエンドエンジニアが多く、エンドユーザーが直接目にする部分に触れているせいもあるかもしれないけど、僕みたいなインフラエンジニアこそそういう視点を持つべきだし…

それに、本当はITほどコミュニケーション能力が必要な仕事はないんですよね。その点、三茶WORKにはコミュニケーションモンスターみたいなエンジニアもいて、びっくりします笑」

会社員として着実にキャリアを形成しながらも、いつもゆるっとした古着を楽しんでいたり、慎重な思考も必要になるインフラエンジニアでありながら、攻めの姿勢を持っていて、相反する部分を両方持ち合わせているところが魅力の増田さん。

ご自身の未来について、どんな風に描いているか、最後にお聞きしてみました。

「チームのみんなの未来についてはよく聞きますが、僕自身はどうなっていきたいとかは考えないようにしているんです。ITは特に、先が見通しつきにくい時代を迎えています。だから、未来を見据えるよりも、”今”自分が何をすべきなんだろう?と考えることに注力しています。

インフラエンジニアは確かに保守的な視点も必要になりますが守る部分は自分にとって責任を果たすこと、攻めの姿勢で世の中の新しいことに挑戦する。その両方のバランスを取ることが、自分にとってのモチベーションコントロールに繋がるし、自分の市場価値なんだと思って大事にしていきたいです」

 

インタビュー:2022年3月時点

Photography: Reiko Wakai
Interview/Text: Shizuka Kobayashi

2022.03.30 守りで責任を果たし、攻めの姿勢で
世の中の新しいことに挑戦する
人材系事業会社所属の会社員 /
プロダクトオーナー・チームマネージャ

増田 健吾

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2020.03.03 人が一歩を踏み出せるために、
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2020.02.25 三茶のおもしろい人たちと、
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千田 弘和

2019.12.10 三茶と山形から暮らしにまつわる
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(株)豊作工舎 [HOUSAKU inc.] 代表
ブランディングデザイナー、アートディレクター

土屋 勇太

2019.12.10 コミュニケーションの力で
三茶の街をもっと面白くしたい。
株式会社デザネイト 代表取締役/
CCCCCCC、ccccccc b. 代表

合渡 慎介