三茶WORKの作り方「金」編〜三茶WORKの収支を大公開!(前編)
新シリーズ「三茶WORKの作り方」について
オープンから1年半が過ぎた三茶WORK。
月額会員は170名を超え、新しいワークスペース「はなれ」も作り、コワーキングビジネスって、もしや儲かるのか?!三茶WORKは売上鰻上りなのか??と想像がふくらんでしまい...ますか?
私たち三茶ワークカンパニーでは、三茶WORKの収支をはじめ、どんな情報に対しても、基本的に全ての運営メンバーがアクセスできるようにしています。
一方で、組織づくりもできるだけ平たくし、運営メンバーと月額会員さん、そして三茶のまちの人たちとともにこの場を良くしていきたいね、というのが大切にしている想い。
それならば、運営メンバー以外にも私たちの情報をオープンソースとしてシェアし、もっとコラボレートしやすい環境を作っていこう。ということで「三茶WORKの作り方」シリーズがスタートしました。
第一回は「金」編。三茶WORKのお金の稼ぎ方・使い方などなど、収支を大公開。フルタイム会員の吹原賢吾さんが共同代表の吉田亮介さんにインタビューする形式でお届けします。
こんにちは!三茶WORK共同代表の吉田です。僕は今、三茶ワークの運営をしております。
もともとコンサルティング会社にいたのですが、今は独立して、企業向けの戦略コンサル、新規事業の立ち上げをお手伝いさせてもらっています。三茶WORKも新規事業の一つとしてやっている感じです。
いやー、共同代表ってかっこいいなあ。あ、今日はお邪魔しています。吹原です。普段は音楽や飲食のインターネット周りのコンテンツを作る仕事をしています。このような素敵な環境をありがとうございます。
普段はワンツーフッキーさんて呼ばれてるんですよね。
「ワンツーフッキー」は、実は合渡さんのラジオ番組『今夜もまっすぐ帰れない』にゲストで出た時に言ってみたんですよ。誕生日が1月2日なんで、ワンツーフッキーです。お正月おめでとう、次の日はフッキーおめでとう。これで覚えていただけたらと思います。
ありがとうございます。申し遅れましたが、三茶WORKコミュニティマネジャーの小林静香です。今回、三茶WORKの中で「三茶WORKの作り方」シリーズを作っていこうっていうのが持ち上がりまして。もっと自分たちがやっていることをオープンにしていくと、世の中の人とコラボレートしたり、三茶のまちが面白くなったらいいよね。というので、blogとpodcastでお届けすることになりました。何回かに分けてお届けするのですが、今回は「お金」編ということで、共同代表の吉田さんにメンバーのふっきーが三茶WORKのお金についてぐいぐい聞いていくという場を設けてみました。よろしくお願いします!
ありがとうございます。はい、ものすっごい興味があるんですよ。実は嫁の実家の近くに土地がいっぱい余っていて、建物も余っているので、いつか(コワーキングを)やってやろうと思ってるんですよそれはここに入ってから思うようになりました。これは最強のオンラインサロンじゃないかとか思っていて。お金の話が聴けると、一歩踏み込んだ計画ができるんじゃないかなと。
それもあって、前に吉田さんに「三茶WORKの収支ってぶっちゃけどうなってるの?」とか聞いてたの?
そうそう。(コワーキングを運営するのに)不動産の資格はいるのかなとか、そういうシンプルな疑問なんだけど、それって大事なノウハウだから、聞いていいのかなって。そしたら吉田さんが「いいっすよ」て。
そうですね。基本三茶WORKは、なるべく情報をオープンにしていきたいなと考えて運営していて。だからメンバー間では全ての数字の情報をシェアしてるんですよ。なかなか外には、リソースがなくて発信できてなかっただけなので。逆にこんな機会をいただけてありがたいです。
え、でも企業にとってのその情報って出すメリットってなんかあるんですか?
三茶WORKとしては、三茶の人と盛り上げていきたいっていう思いが強いので、みんなで盛り上げていこうって言ってるのに、どんなことにお金を使ってるのか、利益どれくらい出ているのかという話って、クローズにすると逆にあいつら怪しいなと思われるかと思います。オープンにした方が、目指すところに行くんじゃないかと。
いや、でも普通公開してないしね。。三茶WORKの目指すところってどこなんですか?
目指すところは「三茶の上場企業」です。仮に三茶WORKが上場していたら情報を公開していて当たり前なんで、先にそれをやっているって感じです。
へー、それいいっすね。それを先にやっちゃうっていう。
ちなみにちょっと本筋ずれるけど、共同代表3人てどういう分担なんですか?
なんとなく分担しています。土屋さんがクリエイティブ。千田さんは諸々方針を考えたり、扇の要的な...
それで、行き着くところは公開された三茶の上場企業っていう。
だから「公開公開」て言ってるんですね。ちょっとスッキリしました。どこ向かってるんだろう?ていう疑問がすごいっていうか...でも「いい組織」作りたいんだね。
そう、それが結果、自分たちが面白いことをやっていくには必須で。まちの人のためになったらいいなと思ってて。
なるほどねー。別に漫才をみんなでやってるわけじゃないじゃない。その面白いことって言ってるのは、さっき言ってたみたいな「コラボレートする」とか、そういうことですよね。僕は最初に見学に来たときに、そういう説明も受けたので、期待してます。仕事が生まれるんじゃないかと。でもコミュ力が低すぎて。2021は生まれて初めて本気出そうかと。
吉田さんは三茶WORKを作ろうってなった時から、まちの人のことまで視野に入れて考えを深めていたんですか?
え。。。どうだったんだろうな。でも
自分のまちにコワーキングというか、働く場所が欲しいなっていうのが動機だったんですよ。もともと六本木一丁目の「WEWORK」を借りていたんですけど、移動の時間が長くてまじ無駄だなと思って。これが三茶にあればいいなと思って。
結果、普通の雑居ビルを借りるくらいなら、同じようなことを考えている人が絶対いるから、やるならみんなでシェアした方がいいなと考えまして。それを作るときに、大きな資本がドカンと入ってくるよりも、このまちに住む人で一緒に作った方が絶対盛り上がると思って。
その時点から、みんなで作るなら、情報は透明化した方が不安が出ないだろうし、仲間を募っていくのなら、外に向けても発信して行った方がいいな...て思っていた...かもしれない。
最初はすごくシンプルなところから始まったんだよね。「自分のまちにコワーキングあったらいいな」て思っていた吉田、千田、土屋(以上共同代表3人)が引き寄せあって、そこからさらに人が増えたときに「このメンバーがこのまちがこうなったらいいなていうのを具現化していく組織にしたいね」ていう想いが増えたんだよね。
じゃあ出だしは、自分たちが欲しいものを作ったっていうだけなんですね。
へ〜!僕は、ここを使い始めるまでは、コメダかジョナサンが最高だったわけですよ。どうしても普通はそれと比べるじゃないですか。何時間くらい滞在できて、wifi使えてとか。でもそこには人間の付き合いがないから、三茶WORKいいなあと思ってここを選ぶんですよ。だから逆にすごいなと思ったんだよね、収支公開するって。みんな(会員さんは)そこを見てないからね。
なるほどねー。まあ三茶WORKはたぶん、サービス提供者とサービスを受ける人みたいな概念もなくて。吉田さんほら、いつも言ってる「ティール組織」の話をしたらいいんじゃない?
三茶WORKは共同代表3人いるけど、誰かに意思決定権限が集中しているとかそういうこともなくて、組織形態としてはすごく曖昧なんですよ。よく、じゃあこれって誰の意思決定で決まるの?て結構ふわっとしている部分があるんです。そうしていきたいと考えたときに、参考にしたのがティール組織で。フラットで、みんなが有機的に動いているんです。
「チーム」に変わる新しい言葉ってこと?チームだと、リーダーがいてみんなを引っ張るって感じがするけど、そうれはないということ?
そうだね。みんながメンバー。みんなが役者なんだよね。
吉田さんや千田さん、土屋さんが代表だけど、「お願いします」てハンコを捺印してもらうような瞬間とかは三茶WORKにはないんですよ。流石にすっごい重要で、3人がある程度考えて、定例でみんなで考えるようなことはちょっとだけ増えてきたけど、、一番最初、この場を作る時は顕著で、壁の色は何色にする?家具にはいくらかける?とかも全部!みんなで考えるから、時間かかったけど、あのプロセスはとても大切だったよね。
みんなのやりたいことが生まれたら、それを投げかけて、例えばslackでもいいんだけど、それをきっかけに新しいチャンネルが生まれて。やりたい人が集まってきて。最近の事例だとラジオだよね。
じゃあ、上から下じゃなくて、下から上ってことでもないのか。
うん、そうですね。ティール組織を目指しているかっていうと、そういうわけでもないんだけど、結果的にその要素を入れながらやっているんですよ。ティール組織には「助言プロセス」ていうのがあって。
そう、何か上から指示が降りて来るわけじゃないんだけど、自分がやりたいことをやるためには、必ずいろんな人たちの意見を聞いてやってくださいっていうルールがあるんですよ。だから、例えばイベントをやりたいってなったら、自分がやりたいってなったらみんなに意見を聞いて。みんなから「いやそれはお金をかけすすぎじゃない?」とか意見が出たらちゃんとそれを受け入れて、判断して、やるっていう。それもティールの特徴なんだけど、これは色んな人の知恵が交わるから有効だなと思って三茶WORKでも取り入れています。
じゃあプレゼンして、周りを巻き込んでなきゃいけないんだね。
そう、だから定例でみんな、やりたいことを発言して、みんなに言われて違うかなってやめる時もあるしね。
なるほど、じゃあやりたいことがあれば、自分で調べて、考えて、プレゼンして。で、その目的としては「三茶の優良な企業になる」てことに合っていればいいわけだね。
そうそう、あとはこの三茶のまちが良くなればいいなって意識に向かうかどうかというフィーリングに沿っているところがあって。だから定例でプレゼンするときに「これいいですか」「いいですよ」みたいな承認のシーンとかはあんまりなくて。雰囲気...なんだよね。なんかみんな、これノッてるな?!ていう。slackでも、発言したときにみんなのコメントが集まってくる時っていうのは、みんなが楽しいなて思っている証拠だから、やればきっと楽しくなるんですよ。みんなが協力するから、面白いことになる。自然と楽しい場になる。それをやりたいって言い始めた人が自然と判断して、進んでいく。
そういうことができるのは、三茶WORKの運営メンバーがそれぞれコアスキルを持っていて、外で自らの仕事を作ってきた上で、この場ではあくまで「自分が住むまちを、自分ごととしてよくしていきたい」て考えられているからじゃないかなと思うんですよね。だから悪い方向にいかないだろうなっていう信頼があるのかもしれないね。
ふっき、そろそろ三茶WORKの組織形態わかってきた?
基本、だから三茶WORKは社員は一人もいなくて、基本業務委託で、あとは夜運営とかアルバイトさんでまわっているって感じです。webは河西さんていうデザイナーさんが見てくれて、クリエイティブ周りは土屋さんが見てくれてっていう、この二つは業務委託ですね。
だからちょっとずつ、みんなのスキルを集めてこの場ができているんだよね。
それは新しい働き方ですね。終身雇用がないから、それぞれがそれぞれの力を集めてよくしていくっていう場を、三茶の中心で作れたらかっこいいっすね。
じゃあ、、そろそろ具体的にお金の話してっちゃう??
(後編に続く後編に続く)